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English text follows Japanese. A full transcript follows.
田中真奈さんは、日本においても、また今日でも同性愛が違法とされている途上国の国々で国際支援活動をしていたときも、自身の性的傾向について伏せなければなりませんでした。田中さんは、日本への帰国後、マダガスカル、マラウイ、モザンビーク、インド、パキスタン、バングラデシュの国々において社会的に取り残されているLGBTQのコミュニティを支援する宗像財団を設立しました。
このエピソードの聞きどころ
- 同性愛がタブーとされている環境における若い女性としての経験について
- 国際的なキャリアをつむなかで、自身を守るために迫られた難しい決断について
- 世界中の社会的に取り残されているLGBTQのコミュニティを支援するという危険をともなう活動にいかに取り組んでいるかについて
- エンジョイの運営する、LGBTQのアイデンティティの多様性についての声を代表するワークショップ”LGBTQ Inclusion with Intersectional Thinking©️ ”でのマナさんとジャッキーのコラボレーションについて
田中さんについて:
国際基督教大学卒、コロンビア大学公共政策学科修士。UNDPマレーシアインターン、JICAラオス事務所在外専門調整員、インド現地NGOプロジェクトコーディネーター、ワールドビジョン・エチオピア・プロジェクトマネージャー、JICAルワンダ短期専門家、JICAタイ短期専門家、JICAパキスタン長期専門家、日本工営株式会社コンサルタント、ワールドビジョン東日本大震災緊急・復興支援部チームリーダー、市進ホールディングス(市進HD) 海外事業部、市進インディア代表取締役、市進HD広報宣伝部、東京都英語村事業(Tokyo Global Gateway)教務部を経て現職。2019年9月より、毎週土曜日に高田馬場でノンアルコールバー(バージンバー)のバーテンダーも始めた。またインテムコンサルティング株式会社の社会開発部でシニアコンサルタントを務める。
As a young woman, Mana Tanaka had to hide her sexual orientation both in Japan and overseas as an aid worker in developing countries where same sex relationships are still illegal even today. After returning to Japan, she founded the Munakata Foundation which helps marginalized LGBTQ communities in Madagascar, Malawi, Mozambique, India, Pakistan and Bangladesh.
In this episode you’ll hear:
- Mana’s experience as a young woman surrounded by the taboo of same sex relationships
- The difficult decisions Mana had to make in her international career to keep herself safe
- How the Munakata Foundation is able to help marginalized LGBTQ communities around the world, even though it’s dangerous to do so
- Mana and Jackie’s collaboration on enjoi’s workshop on « LGBTQ Inclusion with Intersectional Thinking©️ » ensuring representation of the diversity of LGBTQ identities
About Mana:
Mana Tanaka graduated from International Christian University and has spent almost 15 years abroad starting from MPA degree from Columbia University’s School of International and Public Affairs, NYC. She has worked at the JICA Laos Office, local NGO in Rajasthan of India, World Vision Ethiopia, as a Short-term and Long-term Expert of JICA Rwanda, Thailand and Pakistan. As a dedicated social worker, she managed to learn Hindi and Urdu during her field works in India and Pakistan. In her 30s, she became an International Consultant for Ichishin for 5 years. Now in addition to her work with the Munakata Foundation, she also serves as a senior consultant at Intem Consulting, Inc. and works as a bartender for virgin cocktail happy hour in Takadanobaba.
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Transcript
Jackie
本日のゲストをご紹介します。本日のゲストは田中まなさんです。多様性が革新を起こすのライブストリームへようこそいらっしゃいました。
発想のパートナーとして第10回のプログラムへのご参加本当にありがとうございます。
Mana
お招きいただきましてありがとうございます。田中まなです。よろしくお願いいたします。
Jackie
まなさんと出会ったのは、カナダ人の友達の紹介を経由して、まなさんの歩んできた道についてお聞きし、 感動しました。それをぜひ紹介したいと思います。
いろいろな教訓がたっぷりあると思いますし、まなさんと一緒に協力し合って、enjoiのLGBTQ インクルージョン教育者としての役割も果たしていただいて、これからの協力も期待しております。
最初は、まなさんのことを知っていただくために、ご経験とか、ご自身にとって核となる部分をご紹介いただきたいです。
Mana
enjoiでジャッキーと一緒に働いております。
LGBTQインクルージョンということで、普段は言わないんですけど、セクシャリティのことも自己紹介で言おうかなと思っています。
大学は日本で国際基督教大学卒業して、その後大学院でニューヨークに留学をして、ずっと途上国ですね、アジアとアフリカの国で仕事してきました。
普段は、国際協力の方のことを自己紹介するのですが、自分自身は、高校生とか幼い時から、性自認として同性に惹かれるっていう、自分はレズビアンなのっていうの気が付いていて、その中でもトランスジェンダーって呼ばれる心と体の性の不一致とかはなかったので、トランスジェンダーではない、日本語ではあまり聞かないですけど、シスジェンダーという、自分の体の性と心の性は一致しているもので、シスジェンダーでレズビアンというくくりになるかと思います。
Jackie
田舎の方では、このような言葉を理解するのは難しくて、私にとっては当然の言葉と思っているのに、説明しないと分からない。私もクィアとしてアイデンティティがありますが、男性と付き合ったこともありますし、女性と付き合ったこともありますし、今の連れ合いは男性ですが、急にストレートになったわけではないし、説明するがとてもむずかしい。自分もLGBTQの当事者として、日本で生きているあいだは説明しづらい、認めてもらうのは難しいなかで黙っているのが楽というところがある。まなさんもそういう経験がありますか?
Mana
そう思ってましたね。私は今44歳なんですけど、大学に入るまで、同性愛者というのはメンタルヘルス、精神疾患でした。93年くらいまでですね。だから中学、高校生のときに同性が好きでも、やっぱりそれは精神疾患というか、ちょっと人と違うこと、人には言ってはいけないことっていう、タブーでしたね。
2000年くらいになるまでは、大学、大学院の間は、人には言ってはいけないことかなって思ってましたね。それは病気の1つかなっていうのが、まだすごく強かったですね。
2000年を超えて 少し自由になったんですけど、でもやっぱり社会のスティグマというか、偏見がある中で、自分がカミングアウトして、私、レズビアンですって言ってしまうと、私といつも一緒にいる友達とか、女友達とか、あの人もレズビアンとかいうふうに思われてしまうのかなって思って、それは自分にとっては不本意で、自分の大切なパートナーかもしれないですけど、その人にラベルを貼られたり、差別とか偏見にあうのは絶対に嫌だったので、自分が言うとパートナーも自動的にばれちゃうっていうので、また言えない時期が10年ぐらいあって、だから35歳ぐらいまで全然言えなかったですね。すごく時間がかかりました。
Jackie
ICUは、わりあいとリベラルな環境ではありますが、結構言いにくいでしょうし、その後のアメリカのコロンビア大学では、自由に感じられたんですか?
Mana
言えなかったですね。99年から2001年まで、ニューヨークのマンハッタンに住んでたんですよね。当時は、レインボーフラッグもあって ゲイもいっぱいいて、大学にクラブとかもありました。サークルみたいな。ゲイの人はいたんですよ。だけど、レズビアンですって自分で言ってる人とかはいなかったかな 。
男性はすごくわかりやすくいたんですよ。でもニューヨークとはいえ、あの当時は、女性で、まして私みたいに一見すれば、別にストレートだね、男性が好きな普通の女性かなって思われちゃう人が言える感じでもなかったですね。不思議ですね。
Jackie
LGBTQというグループ、アイデンティティができてしまっていて、男女のセクシャリティとか多様性が重要視される人権問題とか、同性婚が法改正されるとかという運動をLGBTQと統一した方が、パワフルだということに戦略としてはなっているのですが、現実問題としては、男女の間の力関係、みなさんがまだ家父長制度のなかに生きているじゃないですか、日本でいえば、男尊女卑というなかで、LGBTQの社会のなかに機能していないわけではない。女性のレズビアンの悩みが、LGBTQの課題として拾われて、法改正が機能しているということを私は見たことがないんですね。
レズビアンが苦労していて、家父長制度の問題点で、女性の不平等の苦労があり、異性愛から離れている立場だからこそ、周辺化されてくるとか、偏見、差別を受けていて、カナダではフェミニスト運動が、レズビアンの立場を重要視して、理解して代弁することもありますし、レズビアンのコレクティブみたいな組織もありますが、LGBTQの仕組みの中に、女性のニーズ、視点、レズビアンなり、バイセクシャルなり、トランスジェンダーなり、そのような視点からLGBTQの一番の課題として引き上げているかどうか疑問を感じることがあります。現実問題として、それは解決しにくい。だから、レズビアンのみのセーフスペースが別に独立される。カナダでも日本でも、私が参画しているところでは、そういう仕組で、女性が経験していることは、別に検討される、女性がひとりぼっちで苦労している感じがする。LGBTQのメインの課題としてどうやって引き上げて、共通の課題として男性のゲイの仲間たちにも協力してもらって、女性が参加しやすい場つくりは、とても難しいですね。
Mana
そうですね。はい、そう思います。
Jackie
コロンビア大学のキャンパス内には、あまりレズビアンの仕組みが見当たらなかったというのは、ちょっと印象に残ります。
Mana
まあでも、2000年の頃だから、まだ20世紀でラストセンチュリーだと思います。今は、21世紀で令和だから、変わっていると思います。当たり前になっているんだろうなって思います。
Jackie
ご自分のことは、お友達には言っていなかったなかで、当然、仕事関係の方でも話してないでしょう?
Mana
そうですね。仕事では絶対に言わなくて。卒業してラオスっていう小さな国に行って、その後にインドに行って、インドの後にエチオピアに行って、ルワンダに行って、パキスタンに行って駐在して、みんな2年とか3年ずつとか、国際協力の仕事で駐在で。
それぞれの国で、インドも含めて、あの当時は、同性愛行為っていうものが犯罪だったんですよね、だから私は自分の職場では絶対に言ってはいけないって思ってました。
初めてエチオピアに行った時に、エチオピアは多分今でも終身刑とか、すごい懲役何年なんですけど、エチオピアで初めて、私はゲイですってオープンにしているアメリカ大使館の外交官の人を見た時に、すごい衝撃的でしたね。私の職業とか、国際協力とか、外交官って絶対にそれはタブーだと思ってたんで、えー言えるんだ、すごいと思いました。 その人はパートナーの人と一緒に来てたんですけどね。
Jackie
日本の課題としても、外交官で同性パートナーにビザがおりないとか、外交官が日本に派遣されることができないとかあって、国と国での交渉が行なわれて、特別な許可で日本にいらしている同性パートナーの関係者もいます。日本国内でもまだ法律上、認められていないなかで、特別な許可で、外交官とか、外資系の大企業の関係のみなさんが、根回しでインフォーマルに解決されていることが、日本国民にとっては申し訳ないと感じますね。日本国民にとっては、それがまだ認められていない。
Mana
そうですね。エチオピアもそうだと思います。外交官がすごく多い国で、アジスアベバにアフリカンユニオンっていうアフリカで一番大きな会議があるので、世界中から外交官が来ていたから、2005年ぐらいのエチオピアで特別な何か裏の方法で、配偶者ではなくて、特別なビザをいただいて入国されてたんだと思います。
その時にすごく思いましたね、この仕事をしながらでも、パートナーシップをちゃんと見つける可能性があるのかな、ないのかなと。
Jackie
個人のアイデンティティと多様性と仕事の両立は、不可能な事情。
Mana
あの当時は、私は不可能だと思って、日本に帰ってきちゃいましたね。自分のパートナーも欲しいし。35歳くらいで日本に帰りました。
Jackie
LGBTQの悩みとして、働いている側も言えない立場であるとか、公共政策、国際協力とか外交関係にも多様性の取り組みが深く取り組まれていないと、自分の国を代表する内容として取り上げて、認識してないと解決策が生まれてこない。エチオピアでのご体験を教えて下さい。
Mana
2005年当時にアフリカでHIVが蔓延していて、大きい問題でした。私は HIV の性感染症対策のマネージャーとして、プロジェクトに2年間入ってたんですけど、当時のアフリカではタブーでしたけど、同性愛、とくに男性の同性愛者のコミュニティがHIV に感染するリスクがすごく高いグループだって分かってたんですね、わかってたんだけど、性感染症の啓発活動とか、研修とか、それこそコンドームを配るとかもありましたけど、同性愛の方々にアプローチすることが許されてなかった、 許されてなかったけではないけど、とても言える雰囲気ではなかった。クリスチャンの団体だったし、アフリカっていうのもあり、私自身がクローゼットにいるのに、どうして男性の同性愛者も一番リスク高いから、ここ一生懸命やりましょうって言えるか、逆に、不思議ですね、自分が異性愛者だったら、言えたかもしれないですね。 医者みたいな立場で言えたかもしれませんね。でも、当時、どこかで自分のことがバレたら嫌だったから、そういうことは言いたくなかったですね。
男性の同性愛者はハイリスクなので HIV の対策しましょうって言うと、何で田中さんそう言うんですか?って、 何で詳しいんですかって、私のことがバレたら嫌だから、むしろ絶対にやりたくなかったです。自分の上司は基礎調査とかやってみたらって、サジェスチョンしてくれたんですけど、私は絶対に嫌でしたね。変なことをして、やぶ蛇でバレたら嫌だから。今でもすごく責任感じてます。べつに私一人の責任ではないですけど、[55:13]いろんな人が、アフリカで本当はやるべきだったことをできなかたことが、HIVの感染に間接的につながった公共公衆衛生の問題として、とても大切なことだったのに、当事者だった人ですら、ちゃんと声をあげてやれなかったっていうのは、1990年代、2000年代のすごく大きな失敗だったと思います。それが今、宗像財団を作っていう上での、すごく大きなモチベーションです。
Jackie
いろいろ世界を回って、貴重な経験をされ、自分の経験と専門性を活かせる宗像財団が生まれてきたと思いますけど、それについてぜひ教えてもらいたいです。
Mana
宗像財団は、私のサンフランシスコに住んでた叔父と叔母で、子供がいなかったんですけれども、その遺産で、遺産というか贈与で作った財団です。 これはとく私が途上国にずっと長くいた中で、セクシャルマイノリティの問題に取り組まなかったことを、すごく悔やんでいたので、何としてもそういう課題に取り組める団体を作りたいなと思って、2019年に設立しました。今は、6カ国ですね、マダガスカル、マラウィ、モザンビーク、インド、パキスタン、バングラデシュで、 普通の大きな団体が支援できないところの支援をしています。セクシャルマイノリティだけではなくて、 LGBT の難民の方とかも支援してるんですけど、それだけではなくて、例えば薬物リハビリのセンターとか、男の子で人身取引の被害とか、女の子の被害は、すごく注目されてるのですが、男性の人身取引被害にあった人だったりとか、そういうなかなか大きな団体ができないところも、宗像助成金という形で支援させていただいてます。
Jackie
ILGA(International Lesbian, Gay, Bisexual, Trans and Intersex Association)が作っている素晴らしい地図がありますが、その地図の中に、LGBTQの人権が守られているかどうかが表現されているんですけど、まだ犯罪扱いの国から、同性婚も認められたり、親としての法律上の権利を持ってもいいような同性婚とか、子供が生まれた時の二人母親と二人父親が認められているカナダみたいな国とかが表現されているんですが、宗像財団として、助成金でこういう活動しようと思ったら、犯罪扱いの国では、とても難しくないんですか ?
Mana
私は、20年ぐらい国際協力の仕事をしているので、財団を作る時には、2つの決め事をして1つは、非営利型団体にします。これはプロフィットではないから、何も商売をしたり、物を売ったりはしない、もう1つは公益財団ではありません。公益財団というのは、政府が認めている財団で、どういう風にお金を送るとか、どういう風にお金を受け取るっていうことのルールが厳しいんですね。
その代わり、みなさんが寄付をした時に、ユニセフとか、赤十字とか、なんとか協会とか、公益財団の場合は、みなさんの税金控除の対象になるんです。
宗像財団は、絶対に私が代表を務める限りは公益財団化しない。だからみなさんが寄付してくださっても、税金のベネフィットはないです。ないんだけれども、私たちは自由がありますから、パキスタンのトランスジェンダーの方はいいんですけれども、例えばホモセクシャル、レズビアンの方を支援するということは、確かに現実には難しいんですが、やり方がある。そのやり方っていうのを私はちゃんとわかっていて、そのやり方できちんと支援をして、それを財務諸表にのせて、一般財団だし、公益財団じゃないから、きちんとそれで政府の認可をもらえるような形で支援をしています。他の財団だと、どうしても銀行口座で相手の財団名があって、企業、会社じゃなきゃ寄付ができないんですけど、宗像財団は個人の代表者の方の口座に、私から直接お金を送ったりもします 。それが特別なところです。
Jackie
人権問題について、社会より先に進歩的に感じてる、動いてる、考えてる、解決策も狙ってる。行政は、まだそこまで出来てない、動いてない、問題化されてこなかった中であれば、行政が解決できる部分を、公益の立場を得るために、それもまた制限となってしまうので、一番周辺化されてる人権が守られてない。その人間はどこにいるのかも隠してるかもしれない、やっぱり自分も差別を受けてしまうので、隠す必要もでてしまう。
民間の力で、宗像財団は、とても貴重な柱、役割で自由に行動できれば、問題解決する行動が自由にできるということですね。
Mana
コロナになる前に、パキスタンやモザンビークに行ったりして、実際にそういう団体のリーダーと会って話をして、信頼関係を築いてるので、だからこそ財団の理事の方とかを説得して、きちんと支援ができるんですけど、なかなか個人で途上国まで行って、しかも、あんまり大っぴらにできないので、会った方には、誰か他のゲイの方紹介してくれますかとか言って、1時間ぐらい話して信頼してもらって、電話番号教えてもらって、WhatsAppで電話かけて、その人に会いに行くんですよ。そうやって、こっそり、次の人紹介してください、こんな人紹介してくださいって言って、現地に行ってから、 WhatsApp で電話してどんどんつながってくっていう感じの国際協力をしています。だから助成金のプロポーザルを集めて、審査をしてとか、そういうんじゃないですね。
Jackie
草の根の、現場の信頼のおかげで、少しずつ少しずつ信頼関係で、そこから安全だってみなさん達が感じると紹介してくださるっていう、一歩、一歩という細かいお世話をしながら、人間関係の育て方が重要で、現地に行かない限りはなかなか実現できないですね。コロナウイルスで、さらに難しい状況ですね。
Mana
そうですね。今は拡大してないです。コロナの前から決まってる人たちを支援してます。
Jackie
現地の方と連携と信頼関係ができてるおかげで、活動を継続してきて、主に協力している課題や事例について少し話していただけますか。
Mana
1つは LGBT 難民って呼ばれる方で、難民っていうのは基本的には宗教とか政治的な見解とか民族とか、そういう理由で迫害された人のことを難民ていうので、もともとは自分のセクシャリティがゲイだからレズビアンだから迫害された人は、難民と呼ばれていなかったんですけれども、2015年ぐらいから変わってきて、今 LGBT難民という申請と許可が降りるよになりました。
ウガンダの例で、寄宿学校の高校2年生とかでボーイフレンド歩いてるところを見つかった男の子がボコボコにされて、家を焼き討ちにされちゃったりとか、そういう事例がたくさんあって、難民になってケニアに行ったりとか、他の国に行く人がいるので、そういう人の支援を宗像財団で難民支援をしています。
もう1つは、先ほど言った薬物関係の支援なんですけど、パキスタンでやっていてて、薬物リハビリって、世界中そうなのかもしれないですけど、監禁するんですよ、トイレ、ベッドしかないところに3ヶ月ぐらい、薬が抜けるまで監禁して、その人が精神的にも肉体的にもすごくズタボロの状態で退院させると、うするとまたどうしても誘惑に負けて薬物やって再犯率がすごく高いんですけど、「1:06:43」宗像財団で支援してやっているのは、薬物の開放病棟っていって、みんなで集団生活して、鍵はどこにもかかっていなくて、昼間散歩も行くんですよ。 もう逃げたかった逃げていいんです、もう1回薬物やりたかったら、もうさよならですけど、本当に自分は回復したいって思う人だけが3ヶ月間集団生活して、回復率97とか95%っていわれてる開放病棟の支援とかもしていますね。大きいのは、この2つです。
Jackie
自分の立場理解できる仲間がいろんな事情でいない中で、そのような集団生活で信頼関係、仲間づくりができると、心が立ち直るうえでの大きな手段じゃないですね。
Mana
薬物っていうと、みんなエーってなっちゃうんですけど、でもアルコール依存とかギャンブル依存とか、タバコニコチンの依存とか依存症のひとつですから、依存症って考えれば、そういう ピアグループ、 自分の仲間を大事にして、[1:08:21]一緒に卒業した人は1周年とか2周年とかアニバーサリーをやるんですけど、 この前9周年のアニバーサリーの写真で送ってくれたんですけど嬉しいですね。支援している団体で、そうやってアニバーサリーやって、30人の仲間では28人かもしれないですけどみんな集まって支え合って、ずっと続けていくの。 すごい支援していて嬉しいですよ、なかなか他の団体は支援しないんですけど、こんなに嬉しい支援はないですね。
Jackie
弱い立場である方々が、仲間づくりができると支え合って、お互いに寄り添って、お互いにミンタリングしあって、自分の人生が変わるというとても重要なセーフスペースですね。
エンジョイ多様性と革新では、LGBTQのワークショップ、基礎講座を作っている最中ですけど、特に女性の視点から取り組んだLGBTQの課題に取り入れてますので、それをみなさんに紹介しましょうか。
ちょっとうれしいことがありました。日本財団の支援してくださっているビジネスアクセラレータにエンジョイが選ばれました。
これからのエンジョイのビジネス戦略とプロダクト、育成研修、EduTech、テクノロジーの力で、DEI、多様性、平等性と革新のつながり、育成の寄り添いが重要で、英語と日本語で提供したいので、まなさんも日本語のマーケティング担当をしていただいています。
Mana
ラウンチして6週間くらいたちました。
Jackie
毎週、特別ワークショップやメンタリングや、専門家から習う機会をいただいたり、それをエンジョイ多様性と革新に適用したり、参加してきてどうですか?
Mana
すごく楽しいプログラムですね。日本財団ソーシャルチェンジメーカーズっていうのは、社会起業家のためということで、日本財団が支援してるので、第4期生なんですね。
3、2、1期生のなかには、今ではすごく有名になった企業とかプロジェクトもあって、3期生の中には、卒業してすぐ何千万円というファンディングをもらったようなところもあり、4期生に選ばれたことが、すごくうれしいですよね。日本の社会起業家のなかのトップみたいな、13番目なのでトップ13に入ったみたいな感じ。
Jackie
そこまで自身はないんですけど、選ばれていいのか。習わないといけないこととか、課題は山ほどあると感じてます。起業家のジャーニーで歩むこととして、しょうがないと思います。25年くらい政治学の専門性を深めてきて、急に起業家に適用するのはほんとうに面白い挑戦です。まなさんが力になってくれてとれもうれしい。
Mana
一緒にできて嬉しいです。会場が、虎ノ門ヒルズにあるCIC東京、ケンブリッジインキュベーションセンターの略なんですね。ケンブリッジ大学が作っているアジアでも最大級の
起業家を支援する広大なスペースを借りて、これをやらせていただいているというのもスペシャルな感じがします。
Jackie
CIC東京からのこのプログラムのために温かい協力で、研修のために受け入れたり、コワークスペースも毎週使わせていただいたり、とても立派な場所です。
障碍者が住みやすい、アクセシビリティという視点もCIC東京のインフラに取り込まれています。
Mana
車椅子でどこでも入れて、お手洗いも、シャワー室も、授乳室もありますしね。
Jackie
お手洗いは、ノンバイナリとは書かれてないですが、多目的トイレみたいな施設も設置してありました。
Mana
フロアには段差がなくて、階段があるところにはスロープもつけてあるから、そういうところがちゃんとできてますね。
Jackie
アクセシビリティとLGBTQの交差的多様性など、enjoiとしても、全部の集団の多様性を認めて解決策をつくってエコシステムの実現が必要なので、LGBTQで障碍を持つ方もいらっしゃるでしょう。障碍者向け、LGBTQ向け、独立した縦割りでなく解決していくことがとても重要なので、enjoiの特徴してそういった専門家の協力者も増えてきているので、今後Webサイトの更新で発表できると思います。
最後ですが、まなさんの視点からみて、これまで歩んできて経験してきて、LGBTQだけでなく、みんさんに考えてみてほしいこととか、教訓とか、メッセージがあればお願いします。
Mana
enjoiのPRをしたいと思います。私がジャッキーと一緒に働きたいと思ったのは、カナダ人であることがすごく大きいです。 私は、仕事がら53カ国今まで行ったことあるんですけれども、その中でカナダはバンクーバーからモントリオールまで、ずっとバスで旅行して、本当に居心地が良かったです。1990年代から国連も発表する人間開発指数の第1位を何年も何年も取ってるんで、その当時の人間開発指数っていうのは、男女別の識字率だったり、政治の参画だったり、色々だったんですけれども、同時は、LGBTQとか関係なかいんですよ。だけど移民も含めてカナダって、世界の人間開発の分野のトップであり続けた国なんですね。だからやっぱりカナダの視点というか、
カナダで生まれ育った人たちが、日本に来て紹介してくださることっていうのを、私は絶対に一緒に広めたいし、すごく私達の何年も何十年も先をいっている部分がたくさんあると思うので、是非、enjoiのこれから提供するコンテンツに、皆さまご注目いただきたいなと思います。カナダは特別な国です。
Jackie
うれしいです。カナダの大学で、連邦政府、州政府が進歩的に取り組んでいることを勉強しても、自分も他の国に行って比較しないと分からないじゃないですか。
Mana
カナダの当たり前のことが、他の国では20年後に追いつくこと、カナダの2000年頃のところに、私達は追いつこうとしているのかな。
Jackie
同性婚も少し前に進めばいいし、いろんな課題、宿題は山ほどあると感じてます。まなさんが協力してもらっているのはとても嬉しい限りです。ありがとうございました。